クライオセラピーとは
クライオセラピー(Cryotherapy)とは打撲や捻挫、高強度の運動などによる組織炎症が起こった部分を冷却する事により、早く正常な状態まで回復させる療法のことを言います。
狭義的な意味として冷凍療法や凍結療法などといった言葉でも表現され、液体窒素などを使用したー100℃以上のものを使用した療法のことを言われたりもしますが、アイシングなどの氷のうやアイスパックなどを使用した冷却方法、アイスバスもクライオセラピーの1つです。
クライオコントロール(CRYOCONTROL)という名前はこのCRYO(冷却する)という言葉から来ています。
なぜ、クライオセラピーが必要なのか?
運動をすると身体は熱を産生しますが、身体を構成する細胞は42℃を超す熱にさらされると、タンパク質の変性を起こしてしまう為、身体は熱を上げすぎないように汗をかいたり、運動量を落として熱を産生しないようにします。
また、運動により細胞が活性化すると共に酸素を多く消費し、老廃物を多く排出するようになりますが、長時間の運動や高強度の運動をすると、細胞の破壊、酸素や栄養の枯渇、老廃物の蓄積などがあわさり、徐々にパフォーマンスは低下していきます。
運動が終わってからも筋肉は熱を保っているため、その熱により正常な細胞がダメージをうけ、ダメージをうけ損傷した細胞を消化するための酵素などが出続けます。
小さい毛細血管の損傷や、炎症による出血・うっ滞も正常な細胞への酸素や栄養の供給を阻害し、これにより正常な細胞までが破壊されていきます。
これを二次的酸素傷害といいます。
クライオセラピーは、筋肉の酷使や傷めるなどで起きた炎症を様々な方法により冷やす事により、患部の熱を取り、炎症レベルを低下させることで痛みや浮腫を緩和させます。さらに、細胞を冷やすことで代謝レベルをさげ、酸素や栄養の余分な消費を抑え、回復が必要な場所にそれらを供給することができるようになります。
これにより二次的酸素傷害を低く抑えることができます。
その結果、痛みの軽減や早期回復が期待できます。
また、クライオセラピーにより冷やした部位の体温をあげようとする身体の機能により血流を促進させ、疲労回復を促進させる効果も期待できます。
クライオセラピーの種類
クライオセラピーには様々な方法があり、多くの研究も行われていますが、大きく3つの種類に分けられます。
まず、クーリングやアイシングと呼ばれる氷のうや保冷剤、冷却スプレーなどを使用したものです。これらはその手軽さから学校やスポーツクラブなどでも使用したことがある方も多いと思います。プロスポーツのTV中継などでも見かける事があると思いますが、この手法には様々な製品がでており、幅広く使用される治療方法です。
次に、Whole Body Cryotherapy:WBC(全身性低温療法)です。これは、比較的新しい手法で液体窒素などを利用し、全身を−100℃以下の環境に置く治療法です。これは専門の設備が必要であり、運用自体も難しいことから専門の施設などで行われるものです。一人でできるものではありません。
そして、最後にクライオコントロールが扱うCold Wate Immersion:CWI(冷水浸漬)です。これは別名アイスバスや氷風呂などとも表現されます。これも古くから使われる手法であり、冷たい水(10~15℃)に10分~15分浸かるという方法で様々な場所でアスリートの方々を中心に使用されています。
これらはそれぞれに効果の強弱や利便性に長所や短所があり、どれが一番良いといったものはないため、その時々にあった最適な方法を選択する必要があります。
主なクライオセラピーの比較
特別な設備や管理がいらないため、用意が手軽。
WBCのように極度の低温ではないため、安全性が高い。
全身冷却、部分冷却のどちらもできる。
WBCと比較して導入コストが安い。
などの特徴が挙げられます。
CRYOCONTROLのアイスバスシステムはクライオセラピーの中のCWIに当たります。