アイスバスが苦手な方に。苦痛を和らげるポイント
「運動後やサウナ後など、アイスバスに入ることが必要。
でも、初めて入る時は心臓が止まりそう・・・・」
また、「アイスバスに入ったは良いものの、数十秒ほどで限界が来てしまう」
こんなアイスバスが苦手な方も多いと思います。
今回は、そんな方にアイスバスを楽に入れるポイントを紹介します。
※この記事はアスリートのリカバリー向けの内容が含まれます。
1.体が温まっている内に入る
トレーニングや試合後のアイスバスは、身体が冷えない内に入るのが効果的です。
身体が冷えている状態で入ると、さらに冷たく感じられます。身体がまだ熱を持っている内に入ることで、クールダウンとともに水の温度が気持ちいいという状態のまま入ることができます。
また、アイスバスの効果が一番高いのは30分以内に入ること。これを過ぎてからはあまり効果がないとも言われています。効果の面から見ても、アイスバスは運動直後の熱い内に入りましょう。
サウナ後の水風呂としてのアイスバスも少し長めに時間を取って、身体をしっかり温めて入ることで、アイスバスにより長く入ることができ、その後の次のサウナでも長い時間耐えることが可能となります。
2.まずは腰から下だけ入り、15秒我慢する
一気に上半身まで入ると、より冷たく感じるものです。その場合には、下半身だけ浸かってからゆっくり15秒数えましょう。そして、徐々にお腹、胸と浸けていきます。
身体を徐々に慣れさせると比較的冷たさを感じずに入ることが可能です。
これは身体にとっても優しい入り方です。急激な温度差は、血圧の急激な上昇や下降によるヒートショックを招きます。特に、普段血圧が高い方や高齢の方、仕事後に疲れが溜まっている方などは、急激な温度変化はリスクが高いことも覚えておくと良いでしょう。
アイスバスが大好きで飛び込みたいという方も、ゆっくりと入ることをおすすめします。
3.手のひらや首、足先は水面から出しておく
手のひらや首などは血管が多く、また比較的表層を通っている事や、厚みが少ないため、早い段階で冷たさを感じてしまいます。
足先も同じように表層に血管が多い部位です。このような部分を自ら出しておくことで、冷たさを感じずに長時間入ることができます。
特に疲労回復を目的としたアイスバスの場合、指先や足先などが冷たく感じてしまうために、筋肉が冷えていない段階で出てしまうという方を多くみかけます。15℃以下で10分以上入るというのがアイスバスの基本ですから、1分程度入っても筋肉の中まで冷えていない状態で上がってしまうことになります。
せっかく水風呂に入ったのに効果が薄いのは避けたいですね。
実際には、肩を冷やす必要がない場合は肩から上は水の上に出しておく、手は水面に出して手を組む。足先が出せる水風呂の場合は足先は出しておく、または靴下を履いたまま入る。
などの対策をすることで抹消を冷やしすぎるということを予防することができます。
4.脇・お腹を隠す
普段表に出ていない場所は温度を感じやすく、冷たいという感覚が必要以上に働きます。特に、お腹や脇は皮膚が薄く、感覚も鋭い部分です。ここを手などで覆いながら浸かることで冷たさを感じにくくすることができます。
ただし、縮こまっている状態は効率よく筋肉を冷やす状態とは言えませんし、余分な力が身体に入っていては緊張状態で身体によくありません。少し慣れてきたら徐々に身体を開放してあげることが重要です。
5.動かない(ただし、注意点も)
アイスバスや水風呂が好きな方は「羽衣」という言葉を聞いたことがある方もいると思います。羽衣とは、身体と水の間にできる膜のことで、この膜ができるとアイスバスの中でも全く冷たくありません。
これは身体の暖かさにより、接する水が温められて膜の様になっている状態です。これができると、動かない限りは全く冷たさを感じない時間が数分でき、徐々に膜の温度が下がっていくことから、慣れるまで時間を稼ぐことができます。
ただし、これは効率的に筋肉を冷やしているとは言えない状態です。リカバリーを目的とした効果的なアイスバスは、常にこの羽衣ができないように水流を作っていく必要がありますので、慣れてきたらなるべく早く羽衣を解除してあげましょう。
以上、今回はアイスバスで冷たさを和らげるためのコツを紹介しました。
アイスバスがリカバリーに効果的とはいっても、決して無理をしてはいけません。水風呂も回数を重ねるごとに徐々に身体が慣れていきますので、自分のペースで時間を長くしていってください。